トヨタ工機50年の歩み

意思あるところに道はある

創業50周年を迎え

画像アイデアは「考える×時間」と話していた父である創業者豊田襄が、1966(昭和41)年1月25日、東京・府中の地にトヨタ工機株式会社を興してから50年の歳月が過ぎました。 
創業者豊田襄は、1927(昭和2)年に岡山で生まれ、10歳のとき、大東亜戦争が勃発。その後、海軍甲種飛行予科練習生となり特攻に志願、戦争末期には特殊潜航艇の乗組員となり出撃を待つ身となりましたが、終戦を迎えました。戦後、食品製造の道に進み、縁あってプレキャストコンクリート製品メーカーに勤務した後に独立しトヨタ工機を創業しました。

 
激動の昭和を生きた父は、一度は国に命を捧げたこともあり、潔い人でした。また、アイデア豊かで、創業後150を超える特許、実用新案、意匠を取得し、人の真似は一切せず、考え尽くすのが性分でありました。ですから、自ずと私たちの会社は開発や技術を優先する社風となり、私が入社した1983(昭和58)年頃には、見積もりもせずに1年先、2年先までの仕事をお客様からいただいておりました。「会社は分相応で良い」と言って、無理な拡大や販売に走らず、良いものをつくることに主眼を置いて経営を行っておりました。
 
その父が齢65で急逝し、その後を私が引き継ぐことになりました。当時33歳だった私は、支えてくれた社員の皆さんや多くの支援者の方々のおかげで経営者として育てていただき、様々な体験や経験を経て、今24年目を迎えます。

画像事業継承後、時代は大きく変化し、平成バブル崩壊によって日本は不景気となり、会社を経営する者にとってもなかなか光を見出せない状況が続いて参りました。
 そのような中、私たちは早くから海外展開に着手し欧米のマーケットを開拓すると共に、発展途上の国々の安全・安心清潔な社会資本の設備のため、思い切ってインドに進出することを決め、昨年、工場建設に着手しました。また並行して、日印双方の良きパートナーと共にプレキャストコンクリートメーカーを設立し、工場を建設。2016(平成28)年1月25日、50年目の記念日にアーメダバードで竣工式を執り行いました。 そして私たちはこれから未来に向けて、日本とインドから世界中に私たちの製品と「より善い世界をつくろうとする志」を届けるべく、新たな挑戦を始めました。
 
 この50年間、関わりをいただきましたすべての方々に深く深く感謝を申し上げます。私たちはこれからも創業の志を胸に、より善き未来を想像し、その具現化に邁進して参ります。

Where there is a will,there is a way(意志あるところに道はある)

トヨタ工機株式会社 代表取締役
豊田 実

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